16ミリの生命

身体の理由で、我々夫婦は体外受精を先日行った。
事前の検診では、「成功する確率は低い」と言われていたが、「そこで諦めないで試してみよう」という二人の意見となり、体外受精を行った。
通院にて検診を受ける度に緊張して、お腹なかの生命が生きている事を知る度に、胸をなで下ろしていた。
しかし、今日の診断は「胎児は育っていなく、心拍も停止している」という事だった・・・。
つまり、死んでいるという事だ。
お腹の中の出来事で、一体何がどうなっているのか実感が沸かずに、身体検査を済ませたカミさんと一緒に帰ってきた。
あとから、残念の気持ちと悔しい気持ちで落ち着いていられず、といって何をしたらいいのかもわからずに、苛立ち焦る気持ちが自分を支配していた。
「これは一体どういうことなんだ?」「自分はどうすればいいのだろう?」そんな考えがぐるぐる頭の中を回って、「生まれてこられなかった子の分も、自分は精一杯生きよう!!」と考えた。
これをきっかけに、自分の生き方をもう一度問う事になった。